複業と社外勉強会の素敵な関係

ビズフォリオの設立にあたって、メンバーになることを検討した人たちに就業規則を聞いたところ、意外にも就業規則で副業を禁止している会社は殆どありません。昨今の報道でもあるように、複業を持つこと自体を禁止したために優秀な人材が他社にいくのは問題だと認識している企業は多いのでしょう。
副業が禁止されていない場合に気をつけなければならない点が何かと言えば、「利益相反」です。利益相反といえば大学の研究では良く話題になります。例えば2014年に発覚したディオバン事件などのように、大学教授の論文に企業側の人間が身分を隠して関わり企業の利益になるような結論を誘導するケースです。不正防止や公正性の観点から、学術の世界では禁止されており、論文などで企業側が著者に入るときは、最後に一文入れるのが通例です。サラリーマン側からすると、利益相反は、取引先への利益供与やその見返りの授受の禁止として理解することが出来ます。平たく言えば収賄の温床となるから取引先にとって利益になるようなことは個人的にはするな、ということです。
では、なぜ利益相反に気をつけなければならないのか。複業サラリーマンにとって、現在の取引先は人脈づくりの大きな柱であり、転職・独立後には顧客にもなりうる存在です。しかし在職中に、複業に関する話題をすることは、アドバイスや社内ノウハウの供与と見なされる可能性があり、結果として問題になるリスクがあります。
 
筆者としてお勧めするのは、社外勉強会の活用です。個人でもっているノウハウであっても、勤務先にて業務で発見・発明したわけでない限り、公知のものにしておけば、あとでいくら話題にしても利益供与にはあたりません。価値がないと見なすことが出来るからです。問題は、どうやって公知にするかですが、オーソドックスな方法には特許出願や公証人に開示する(公証制度)など費用と時間が掛かります。そこで、その内容に関連する社外勉強会などに参加し、そこで個人のノウハウを発表しておけば、少なくとも費用はそれほど掛けずに公知なものと出来ます。社外勉強会は、有志の集まりよりも公的な団体に所属している方が証拠としては安全だと思います。
 
備えあれば憂いなし、です。複業に関連して今の勤務先と揉めないためには、逃げ場所としての所属先を確保しておくことをお勧めします。実際に参加してみると、社内や業界団体とは違う交流もあり、見識が深まり視野が広がるというメリットも期待できます。複業と社外勉強会を上手く組み合わせられれば、充実した複業ライフが過ごせるのではないでしょうか。