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管理費修繕積立に自宅を追われるディストピア

マンションの管理費・修繕費の値上げが生活を圧迫し住み替えに及ぶというなんとも悲惨な事案。某放送局の不動産特集モノで取り上げられた事例だ。昨今の物価高騰・人件費高騰の余波、と括られ、取り巻く業界構造には全く触れることが無く大いに失望した。私の経験から認識するマンションを取り巻く環境は庶民にとってのディストピアを予見させるからだ。

 

当方の見立ては「喰われてしまった物件」だ。不動産物件サイトで見かける値付けが低い物件はほとんど管理費・修繕費が不相応に高額である。温泉付きリゾマンならまだ解るが、その実態は住民の無関心による自営・自衛の隙を取り巻く業者たちに喰われた顛末であることが多い。私はこれを「喰われた物件」と称している。もちろん設備によって修繕費は左右される。機械式駐車場はよく取り上げられる金食い設備だ。しかし自営・自衛の取組みがあれば解決は可能なのだ。仮に即解決できなくても解決策を長計に織り込む机上の計画作業だけでも、現在の月コストを落ち着かせることは可能だからだ。

 

自分の年金額を想定してみよう。老後のためにと購入したマンションの毎月のコストが例えば4万円ならその負担は年金に対してどれだけか。高齢者の生活など気にもかけないであろう若いフロントが無知無防備な理事会を半ば脅しながら、べらぼうな修繕工事とそれに伴う修繕費値上げ説明会を行っていた光景が今も目に浮かぶ。業界大手の管理会社だ。フロントのキャラだけではなく、工事提案を社内決裁したはずの管理会社の体質が透けて見える。

 

上記も含め、直近3年で修繕企画を5組合、5件策定・実施した。管理会社提案との差額は総計で3億円。3億円!を節約したのである。この恩恵を受けた組合員数は5組合340人、一人当たり90万円弱の節約を手にした。これは大規模修繕一回を賄える金額に近い。つまり大規模修繕一周15年間の修繕積立ゼロに低減できる節約額だ。管理・修繕を自分たちの手のひらに乗せなければならないと繰り返し述べる理由はこれだ。

 

無関心の集合体になり組合の核である理事会を放棄、民間企業に委ねれば管理も修繕も企業の売上目標に連動する。規制も無い民間企業に最重要インフラ「住」を委ねてはならない。「理事からの解放」的な甘言だらけの情報誌を組合員にばらまき、組合管理者の座を戦略的に獲りに来る大手管理会社がある。囲い込みストックビジネスをあからさまに意図しているのは明白だ。談合やら第三者管理やら、マンションを取り巻く現状にはディストピアを憂う。

 

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