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高齢入居者に思うこと。零細大家は終の棲家提供に耐えられるか

本サイトの趣旨に記した通り、当方チャレンジする人を住の面から支援するミッションを掲げている。紹介している物件磨きは、資産保全のみならず賃借人の為、の意図だ。社会経験を積んだシニアとしての経営の倫理観責任感も待ち合わせているつもりだ。そんな心構えをもってしても、高齢入居者の契約更新においてはそのリスクに考え込んでしまう。ほぼイコール終の棲家提供であり、織り込まねばならぬ最悪ケース、孤独死は積み上げた収益をご破算にし、経営継続に支障をきたすリスクだからだ。

 

借地借家法に則る普通賃貸借契約で賃借人の権利は強く、大家都合での退去はほぼ困難だ。当事者間合意をどう図るか、が大家側が主導すべき基本であろう。仲介業はそんな合意形成に深く関わることはなく、大家自ら直接対応が必須だ。今回はこの実例を紹介する。物件は都心にあるテナント住居混在の複合物件で築40年超、当方の所有区分はワンルームマンション、普通賃貸借契約稼働中のオーナーチェンジ購入だった。賃借人は事業経営者で、主に事務所として使用していたが住居使用に変更しての契約だった。

 

購入当時は普通賃貸借のオーナーチェンジに関わるリスクを考えたことはなく、立地の良さから入手すべき物件と捉えたのだった。購入から5年たち築古故の設備保全の必然性にも迫られ、次回の契約更新は出来ない旨の申し入れを行った。その返答は、「困惑。契約上は更新居住できる」、であった。即座に、「法的な次元へ引き上げることなく互いに率直に話し合うことで合意を模索したい」、とお返しした。

 

話しは逸れるが、終の棲家提供ビジネスに思いを巡らすとリバースモーゲージに行きついた。家を買い取って死ぬまで借家として提供する商売だ。ここまでに論じたリスクをどのように価格に織り込むのかをAIに尋ねてみた。以下回答だ。リバースモーゲージではなくリースバックが正しいようだ。これは借家条件の改定へ一考に値する。

 

リースバック業者は、借家人が亡くなるまでの期間の不確定性を考慮し、以下の3つの要素にそのリスクを織り込みます。

1. 買取価格の設定における「死」のリスク織り込み

リースバック業者は、将来的に物件を売却して利益を得ることを目的としているため、物件の市場価値から、借家人の死亡に伴うリスクと費用を差し引いて買取価格を設定します。買取価格の決定要素買取価格は、主に以下の式で決まります。$$\text{買取価格} = \text{市場価格} - (\text{諸費用} + \text{借家人死亡リスク} + \text{業者の利益})$$このうち、「借家人死亡リスク」として、特に以下の不確定な費用が織り込まれます。長期間の空室リスク(逸失利益): 借家人が死亡した際、次の入居者が見つかるまでの期間の賃料収入が途絶えるリスク。

特殊な原状回復費用: 孤独死などにより、通常の清掃やリフォームでは済まない特殊清掃、消臭、大規模な修繕などが必要となる費用。残置物(遺品)処理費用: 相続人との連絡や調整が難航した場合、残された家財(遺品)を業者が処分する費用。これらの費用をカバーするため、一般的な市場価格よりも1割〜3割程度低い価格で買い取られることが多くなります。

2. 借家契約の条件における「死」の織り込みリースバックでは、業者がオーナーとなり、元所有者と定期建物賃貸借契約または普通建物賃貸借契約を結びます。契約期間と解除条件契約期間: 短期(例:2〜3年)の定期借家契約とし、借家人が存命であれば都度更新していく形が一般的です。これにより、業者は物件の賃料や状態を定期的に見直し、リスク管理を行います。契約解除: 契約書には、借家人の死亡を契約解除の**「終了事由」**として明記します。これにより、死亡が確認された時点で賃貸借契約は終了し、業者は速やかに物件の回収、売却活動に移ることができます。

3. 家賃設定における「死」の期間不確定性の織り込みリースバックの家賃は、単純な市場賃料だけで決まるわけではありません。借家人が**「いつ亡くなるか分からない」**という不確定要素を考慮して設定されます。家賃の決定要素家賃は、以下の要素を考慮して設定されます。

市場賃料: 近隣の類似物件の相場。固定資産税: 業者が所有者として毎年支払う税金。

修繕積立金: 将来的な大規模修繕に備えるための積立金。

リスクプレミアム: **借家人の長寿リスク(借り続けるリスク)と短命リスク(家賃収入の機会損失)**を総合的に判断した上乗せ分。

業者は、借家人が何年住むかによって収益の計算が大きく変わるため、家賃を相場より割高に設定することで、この期間の不確定性から生じるリスクを回収しようとします。つまり、家賃が高いほど、業者が「借家人の長寿リスク」や「死亡時の費用」をより手厚くカバーしようとしていると見ることができます。

ご自身のリースバック契約をご検討の際は、買取価格が市場価格に対してどの程度低いか、そして設定された家賃が市場家賃と比較して適正かを慎重に判断することが重要になります。

 

(続く)

 

 

 

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